氷の下

うずめ劇場第34回公演

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作:ファルク・リヒター 演出: ペーター・ゲスナー
翻訳:村瀬民子、新野守弘
上演日程: 2020年10月14日・15日 計4回
※観客を通常の3分の1に入場制限して行った。
会場:仙川フィックスホール(東京都)

cast: 松尾容子、後藤まなみ、荒牧大道、藤澤友、長谷川亜弓

staff: 音響/株式会社ステージオフィス、井上佳保 照明/柴田菜緒、株式会社ラセンス、映像/アキツデザイン、野口創詩、櫻井桃也、衣装/吉原顕乃、動画制作/株式会社上原商店、荒牧大道、宣伝美術/kana shimoda 舞台監督/荒牧大道、舞台スタッフ/松本征樹、ドラマトゥルク/長谷川亜弓、受付スタッフ/内山玲菜、今村花、猪俣真衣、河野こころ、中村淳子、豊田知草

主催:うずめ劇場 制作:うずめ事務所 助成:アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)、文化芸術活動の継続支援事業
令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加作品

 

2004年にドイツのシャウビューネで初演された作品。元ビジネスマンだった作者リヒターの経験、また9・11の影響が世界にまだ色濃く残っているときに書かれた本戯曲を、今回、新グローバリズムが支配しつつある現代の日本の現状を背景に捉えなおし、日本初演した。

 

― 演出家メッセージ ―

うずめ劇場は、今年10月に上海で開催される国際演劇祭で「Phedre」を上演する予定でしたが、コロナの影響で演劇祭が無期限延期になってしまいました。

私たちは特別な時代に生きています。人々が恐怖を感じ、社会が揺らいでいるとき、社会的に困難な時代にこそ、地下に潜るのではなく、演劇人は存在すべきだと思います。1989年の私の経験のせいかもしれません。その頃、私は自分の演劇人生の基本的な経験をいくつかしていました。

2020年4月、シビウ国際演劇祭に向けてのリハーサルを中止せざるを得なくなったことを受けて、うずめ劇場はすぐに反応しました。ヨーロッパで有名なこのフェスティバルでの公演を逃したことについて、私たちの残念な気持ちにはあまり余裕がありませんでした。6月には3つのオンラインプレミアを開催したほか、「うずめアート賞」など、これまでに予定していなかったことや、やったことのないことを実施しました。恐怖について、コロナについて、未来について、仕事の安全性についての話がありました。演劇はまだ必要なのか?そして新野さんが何年も前に送ってくれたファルク・リヒターのテキストを一緒にやろうということになりました。

比較的短いリハーサル時間の中での作業は、全員にとっても、特に役者にとっても大変でした。では、その結果をお届けします。健康でいてね!

2020年10月 ペーター・ゲスナー 公演パンフレットより

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